メルルのアトリエ~アトリエシリーズファンの体験談

メルルのアトリエは、アトリエシリーズの一つです。

まずはアトリエシリーズを知らない方に説明いたしますと、アトリエシリーズとはアーシャのアトリエ、マリーのアトリエなどの○○のアトリエ、というタイトルのシリーズの総称です。

その基本コンセプトは「錬金術でアイテムを合成する」というもの。

シリーズ内でシステムの変更はよくありますが、この基本コンセプトは変わりません。

ネットゲームで言う生産職の楽しみを凝縮したシリーズなのです。

私はこのシリーズの愛好者です。

第一作であるマリーのアトリエが出たときからやっていました。

そういった長年のファンがいるのがこのアトリエシリーズの強みです。

まあ長年続いているのでその分煩雑になったりヤヤコシくなったりもしておりますが、このメルルのアトリエは煩雑すぎず、ヤヤコシすぎずのちょうどいいバランスです。

アトリエシリーズは毎回「錬金術による調合」がテーマなのですが、具体的な調合方法はシリーズによって変わっているのです。

たとえば最初のマリーのアトリエは非常にシンプル。

ある決まったアイテムを作るためには固定された材料アイテムを探さなければならず、それを得るために採集地に行き、敵を倒しつつアイテムを採集し、それをアトリエに持って帰って調合、というシステムでした。

分量も固定。蒸留水を作るためにはへーベル湖の水が必ず二つ必要だったのです。

 

最初の変化は、それが分量変動になりました。

分量変動……つまり、ユーザーが勝手に分量を減らしたり増やしてもいいのです。

むろん、そのツケは「品質」という形で跳ね返ってきます。

分量をちょびっとしか使わないと、完成品の品質がガクッと劣化します。

次に、材料が個体差あるようになりました。

たとえばこれまでは材料が「へーベル湖の水」なら、どれでも同じ水だったのです。

しかし、これからは違うようになりました。

ひとつひとつの材料が個体差あるようになり、ついている特性も違う様になりました。

更に、レシピが材料固定ではなく、「カテゴリ」別になりました。

これは「液体」カテゴリアイテムなら、井戸水でも綺麗な水でも液体洗剤でもいい、というもので、調合の自由度が飛躍的に高くなる一方、非常に苦労するようになりました。

メルルのアトリエより後発のエスカ&ロジーのアトリエにいたっては、アイテム選択の選択肢に加え、「調合スキルを使う順番」に至るまで、無数の選択肢が入るようになってしまったのです。

その結果どうなるのかというと……

プレイヤーは一回の調合をするのにあーでもない、こーでもない、と何度も調合をやり直す羽目になりました。三十分以上かかることもザラです。

その結果、はい。

――プレイヤーは、調合の選択肢の多さに嫌気がさすようになってしまったのです。

少なくとも私はそうでした。

その点、このメルルのアトリエは調合の選択肢も多くなく、スムーズに調合作業を勧めることができます。

ほぼ同じシステムのロロナ、トトリのアトリエよりずっとストレスが少ないです。

そう断言できる理由は――「アイテム保持数」です。

ロロナのアトリエやトトリのアトリエの場合、致命的といっていいほどの問題がありました。

材料アイテムに個性をつけ、個別化した結果――容量的に材料アイテムが一定数以上持てなくなってしまったのです。

終盤などは常に「新しいアイテム拾った、別のアイテム捨てなきゃ、どれ捨てよう」というストレスがかかる状態でした。

メルルのアトリエにもそういったアイテム保持数の制限はありますが、容量が前二作と比べてずっと大きいため、ほとんどそういう場面に遭遇することはありませんでした。

後発のアトリエシリーズほど無駄に複雑でなく。

前のアトリエシリーズのようにシステムに振り回されて余計なストレスを抱えることがない。

ちょっと古いゲームですが、とてもいいバランスで仕上がっている一作です。